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アジア太平洋地球変動研究ネットワーク

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第12回世界閉鎖性海域環境保全会議に参加

2018年11月5-7日、APNは、国際エメックスセンターがタイ・パタヤで開催した第12回世界閉鎖性海域環境保全会議(EMECS12)に研究者を派遣しました。

オーストラリアのサンシャインコースト大学持続可能研究所所長であるBill Carter教授は、「東アンダマン海における水及び生物の質の低下を誰か気にしているだろうか ?」と題し、タイ沿岸における水質及び生物多様性の保全が観光客の誘致に結び付くこと、また、観光客増加を踏まえた持続可能な海洋資源保護の重要性等について発表しました。

続けて、地元タイのSuchai Worachananantカセサート大学海洋科学研究科教授は、「タイ湾東沿岸における岩礁・魚の状況と脅威」と題し、メコン川デルタから流れ出る廃水が漁獲に及ぼす影響、また、近隣諸国の連携による持続可能な資源保護の重要性について研究成果を報告しました。

本会議には、世界17か国から、大学教授、大学院生及び研究所関係者等、約300人の発表者が集い、①タイ湾:歴史と現在の研究、②協働による沿岸海域の再生と保護、③沿岸域と海域の生態系:モニタリング、モデリング、再生、保全、④生態系・コミュニティをベー スとした沿岸管理と里海、⑤世界の河口域-問題と展望、をテーマとしたセッションにて発表及び議論を行いました。また、同時に開催されたポスター・セッションには、タイを中心に様々な国の大学及び高校から学生が参加し、国際的な研究者からアドバイスを受けるとともに、学生同士の交流を深めました。

国際エメックスセンターは、瀬戸内海、チェサピーク湾(米国)、バルト海(北ヨーロッパ)、地中海(南ヨーロッパ)等、世界の閉鎖性海域の環境保全の問題を解決するために、研究・政策・市民活動・教育・産業活動の幅広い分野で、沿岸海域のみならずその集水域も含めたエリアを対象に、国際的に総合的な交流を行うことを目的として作られた組織です。世界閉鎖性海域環境保全会議(EMECS会議)は、1990年に神戸市で開催された第1回以降、世界各地で2-3年毎に開催されています。EMECS13は、イギリスのハルで開催される予定です。